鎌倉の魅力に、甘味とコーヒを添えて。『喫茶店ヲガタ』

今回は、JR線鎌倉駅のすぐそばにある、「喫茶店ヲガタ」様にお邪魔しました。

鎌倉駅に到着すると、海が近いからか、空気が涼しい感じがします。行き交う人の様子も、どこか涼し気な印象を受けます。地元の方だけでなくて、旅行客の姿も見られます。鎌倉周辺はのんびりとお散歩を楽しめるので、とても好きです。

お店へは駅から徒歩5分もかからずにつきました。お店が入っている建物内の一階部分はコンビニになっていて、その横に幅一人分ほどの階段があり、木のあたたかみを感じる、お店の名前の入った看板とメニューが立てかけてありました。2階まで上っていくと、お店の出入り口があり、上のほうに「禁煙」の文字が書いてありました。珈琲は好きなのですが、煙は苦手なので、こういったご配慮がとてもうれしいです。

引き戸を引いて、店中に入ります。土曜日の昼下りで、何組もお客さんが利用されていました。お店はご夫婦で経営されているようでした。お席へどうぞ、店員さんから声をかけられて、ちょうど空いていたので、眺めの良さそうな窓側の席に座ることにしました。

店員さんが、お冷とメニュー表を持ってきて、テーブルに広げてくれます。その中でも、季節のおすすめとして書かれていた、冷やし小豆と珈琲のセットを注文することにしました。手書きの「うまい」との文句が書かれてあったので、つい惹かれてしまいました。

まもなく、冷やし小豆と珈琲が運ばれてきました。小豆は粒感たっぷりのあんこで、器の中で山を作っていました。トッピングで白玉をのせられましたが、しっかりボリュームがあるので単品で頼んで満足できる大きさでした。木製のスプーンですくって食べてみると、口当たりのちょうどよい冷たさで、優しいお豆の甘さが口の中へ広がり、心がほぐれます。

一緒にいただく珈琲は、まあるい味わいで、ぜんざいとの相性抜群です。お豆のやさしい甘さを消さずに包みこんでくれて、口の中でほっこりとした余韻が残ります。この組み合わせが素敵すぎてゆっくりゆっくり味わいたくなります。

食器や店内は、珈琲館のようなレトロな印象がありました。落ち着いた色味の木材で内装が作られていて、夏の明るい陽射しがやわらかく窓から入ってきます。窓からはたくさんの人で賑わう鎌倉駅が見えました。店内には、キッチンでご店主が作業をされている水の音や、カチャと食器の重なる音が心地よく響きます。

カウンターの奥には、たくさんの食器が並んでいました。ご主人のご出身が九州だそうで、有田焼のような柄もみられます。お客様にあわせて、毎回違う柄の食器を選んでいるのでしょうか。自分のお気に入りのカップを見つけるのも楽しそうです。

店内の壁には、鶴岡八幡宮や長谷寺など、近所の名所の写真や、サイン色紙が飾ってありました。写真は白黒のものもあり、年代を感じました。お客さんはみんなのんびりしていて、珈琲と、自分の時間を楽しんだらお店を後にしています。

私も、時間に追われずゆっくりと、珈琲と小豆を楽しむことができました。

鎌倉駅のすぐそばには、食べ歩きのできる小町通りや、観光名所の鶴岡八幡宮があります。鎌倉観光と一緒に、喫茶店ヲガタ様で珈琲や甘味をのんびり味わって、ほっと一息ついてみてはいかがでしょうか。

ライター:しろずきん

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